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2023.4.24

壁付け熱交換という換気システム

 
 
高気密高断熱住宅が当たり前になりつつある昨今ですが、

インターネットでも様々な情報収集することができるようになり、

特に換気に関してお客様から『換気は何種ですか?』と聞かれることも増えました。

高気密高断熱の家を建てようと思ったら『換気』について気になりますよね。

 
 
ミスミハウスでも様々な換気システムを採用しています。

『ダクトタイプの熱交換1種換気』、『ダクトレス1種換気』、『ダクトタイプ3種換気』、『3種換気』

お客様のご要望とご予算で使い分けてご提案しています。

 
今回、パナソニックから壁掛けタイプの熱交換型1種換気という新しい換気設備が発売となりました。

私達が採用している『ダクトタイプ1種熱交換』と『ダクトレス1種熱交換』の中間に位置する換気システムです。

本日は、壁掛けタイプの熱交換型1種換気についてご紹介します。

 
 
24時間換気とは
 
そもそも、新築で義務付けられている『24時間換気』というものは、どういうものなのでしょうか?

24時間換気とは文字通り、24時間絶えず居住空間の空気を室外の空気と入れ替えて、

新鮮な空気にするというものです。

もともと気密性の低かった日本の住宅は、時代の流れとともに住宅に化学物質を含むものを使うようになりました。

その後、暑さや寒さ対策のため高気密化した住宅建築にシフトしていくと、換気性能が問題となります。

化学物質とダニやホコリにより、めまいやのどの痛み、湿疹などのシックハウス症候群という、

体調不良が懸念されるようになりました。

そこで、日本の住宅では24時間換気を義務付けらるようになり、居住空間の空気を1時間に半分入れ替える

というのが、建築基準法に定められることになったのです。

 
 
 
住宅に使われる換気システムの種類
 
 
住宅に使われる換気システムの種類は大きく分けて3つあります。

【第一種換気】

機械で給気し、機械で排気するシステムです。

給気と排気、どちらも機械的に稼働させますので、確実に空気を循環することができる方法です。

居室と居室の換気口をダクトでつなぎ、『熱交換器』を設置することで、

屋外の空気を室内の環境に近い温度で取り込むことができます。

 
 
【第二種換気】

機械で給気し、自然に排気するシステムです。

機械で強制的に居室に空気を入れ、室内の気圧を高めて外部に空気を押し出すように排気します。

窓や扉を開けたときに汚れた外気が取り込みにくいため、工場のクリーンルームや、病院の手術室などで使われます。

 
 
【第三種換気】

給気口には換気扇を設置せず、排気口にのみ換気扇を設置する方法です。

一戸建て住宅やマンションに多く採用されており、すべての部屋に給気口が必要となるのが特徴です。

一般住宅で最も採用の多い換気方法で、一番のメリットは導入の費用が安価であることがあげられます。

 
 
 
それぞれの換気でもダクトの有り無しや、ファンの種類などで違いがあるのですが大きく分けると3パターンで、

主に住宅では「第一種」か「第三種」の採用となります。

 
 
壁掛けタイプの熱交換換気とは?
 
 
今回パナソニックから新たに発売された商品が、「壁掛け熱交換換気システム」という商品です。

 
 
タイプで言うと「第一種換気」の部類になります。

なかなか画像だけでは分かりづらいですが、熱交換器を採用すると、外気から機械的に取り込んだ空気を

一度「熱交換素子」というフィルターを通過させることで室内の温度に近づけ、また不純物を除去した状態で

居室内に空気を入れていきます。

普通の熱交換タイプは、給気の機械から熱交換素子までダクトパイプでつないで、その中を空気が通過するシステムですが、

住宅によってはこのダクトを設置できない場合があります。

例えば吹抜けや勾配天井といった床がないタイプの住宅がこれに当てはまります。

その場合は熱交換器を設置するためには、床下タイプしか選択肢がありませんでした。

しかし、この壁掛け熱交換換気システムはダクトパイプを必要としません。

1つ1つの機械に熱交換素子が組み込まれており、各居室ごとに熱交換換気を取ることができます。

ダクトを必要としませんので、ダクト内が汚れてしまうのでは?という心配とも無縁です。

 
 
ダクトがいやで熱交換を迷われた方には朗報ですよね。


でも、今回発売に関してパナソニックでの説明会に参加し実機を確認しましたが、

やはり「でかい!」

そりゃそうですよね。

機器ごとに熱交換器を内蔵しているわけですから・・・

似たようなシステムで壁掛け型の海外製品「ヴェントサン」と比較しても一回りぐらい大きいですね。

そして、まだ1台で対応できる床面積数が小さいため、大きなリビングになるとリビングだけで2台設置となります。

存在感があるこの機器を・・・

これはもう少し様子見ましょうかね。

それか、うまく目立たないように給気口の位置を検討しないといけないですね。

熱交換自体は素晴らしいものですので、導入されたい方はまずは通常のものでご検討ください。

デザイン性は悪くないので、もう少し小さくなってくれたらなと思います。

換気システムに関しては、1種、3種どちらが良いか迷われる方も多いかと思います。

それぞれにメリット・デメリットありますので気になる方は一度ご相談ください。


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